職業”クロスペインター” アオヤマハルト 

TwitterやFacebookをはじめとする様々な媒体で表現や主張ができる今、企業や団体に属さずに1人で活動する個人のアーティストさんやクリエイターさんが増えています。

そのような活動が今ほど注目されていなかった時期からお1人でクロスペインターとして活躍されているアオヤマハルトさんにお話を聞いてきました!

そもそもクロスペインターって?

クロスペインター:布でできた鞄や服などに色を乗せていく絵描きのこと。

アオヤマさんは鞄や服そのものを作っているわけではいないのでクロスペインターという肩書きを名乗っています。

Q1.アオヤマさんが今の活動をはじめたのって、何がきっかけなんですか?
ペイント中のアオヤマハルト

始まりは 2010年に仲間内で私主催で行った写真のグループ展 です。
そのグループ展はメンバーが7人でテーマが「虹」。各自担当の色を決めて展示することにしたので、レセプションパーティーでは自分の担当の服を身につけようって話になりました。
私の担当は青だったのですが、当時は青い服なんて持っていなかったので白いシャツを青く塗って衣装を作ったんです。

それがきっかけとなって 友人に頼まれたり自分用に作ったり と洋服にペイントすることが多くなり、2014年くらいから本格的に「ペインター」としての活動をはじめました。

アオヤマハルトのモノヅクリ

Q2.デザインはどうやって考えていますか?

私は縫製とかを勉強したことも洋服の詳しい知識もないので、洋服のデザインをするというスタンスではないんです。
既成の服やバッグを用意した上で「 この形なら 」「 この生地なら 」ってところからペイントのイメージを考えています。

季節を意識して考えることもあリますね。
例えば今はちょうど夏なので爽やかなアイテムを作ろうかな思ったりもします。
肌触りのサラッとした「麻」や「コットン」という素材の服を使って、視覚的にも涼しい寒色系でペイントしたり。

コットン素材のノースリーブシャツ

けどほとんどの場合、洋服屋さんで服自体を見つけた時とか全然関係ないことを考えてたりする時に パッとイメージが湧くので、そのまま思うように描いてます。 

Q3.オーダーとかだとまた作り方も変わってくるのですか?

そうですね。
感覚的にはほとんど違いはありませんが、オーダーだと実際に着てくれる人と打ち合わせを通してどういう形にしたいとかどういう色合いがいいとかの希望をヒアリング出来る分イメージが具体的になります。
場合によっては依頼者の方と一緒に土台となる洋服を選びにいくこともありますし、そういうところで見たら私1人で作るのとはだいぶ違うかもしれません。

これはオーダーではないのですが、 古着屋さんでこの形の服を見つけた時 に「これはあの人に着て欲しい!」と思って、あるモデルさんに向けて作った作品です。

Q4.デザインを考えている時やペイント中に意識していることはありますか?

デザインに関しては4〜5年くらい活動しているのである程度のイメージのストックはあります。
とは言っても、同じ土台と同じ染料で同じようなものを作ろうとしても全く同じ物にはならなくて、やっぱり作品の顔が変わります
 そこがクロスペイントの楽しい面でもある んです(笑)

1つの作品に対して「着地点」が決まっていないことが多いので、実際にペイントしてる時にも何か考えているわけではなくただただ思いつくままに描いてます。
ですが「ここ」と決めたペイント範囲の外に色がはみ出してしまったり、水の量を間違えて滲みすぎてしまうと流石に売り物にはならないので 筆を落とすところに集中 しています。

Q5.今までの作品で特に気に入っているものはありますか?
強いて挙げるとしたら3年前に作ったこれですかね。
ピンクとか黒とか紫とか色が好きなビジュアル系の友人に作ったのですが、私その時サイケデリックカラーを使ったことがなかったんです。
新しい試みと言ったら大げさですが、そういう色を使って尖ったデザインにしようと 1つの模様を3つに分断して塗ってみた作品 です。
あとこれもまだお譲り先は決まっていないのですが気に入ってます。

サイズの関係もあるので、一点物の販売は難しいですね(笑)

アオヤマハルトの色々

Q6.クロスペイント以外にも写真やカクテル作りなど様々な活動をされていますよね。
私は「創作」という共通点があるのかなと思ったのですが、アオヤマさんはどう思いますか?

そうですね、私も「創作活動」というのが共通していると思います。
他の言葉で表すとしたら 「繊細」 ですかね。
ペイントで同じ土台で同じ染料でも出来上がる物は全然違うと先ほどお話ししましたが、カクテル作りも似たようなところがあって、同じ分量で作っても温度とか些細なことに影響されるので完全に再現するのはとても難しいんです。

 けど全く正反対な面もあります 
わかりやすいことでいうと、カクテルはテーマというか題名ありきで作るんです。
ある音楽バンドの名前をテーマにそのバンドをイメージしてレシピを考えるとか。
けどシャツは着地点を決めずに作ってるので完成形をみてから題名をつけます
そこの違いは面白いですよね。

前述の洋服と同じモデルさんをイメージしたオリジナルカクテル
Q7.これまでにさまざな創作活動をしてきて、苦労や葛藤などはありましたか?

写真を積極的にやっていた時からずっと、好きでやっているのに「楽しくない」って思ってしまうと立ち直るのが物凄く大変です。
写真は自分の中のモヤモヤを映し出す為に撮っていて、まさに自分との向き合いでした。メインで撮っていたのがセルフポートレートだったのもあって、現像している時なんかは 今の自分を見せつけられている感じ で惨めだったり苦しかったですね。
ペイントの方でも少し尖ったデザインの方に作風を変えようとした時期があったんですけど、自分のダークな部分が露骨に出てしまって断念したりとか。
作品を作っている途中で道に迷うことはありませんし、 もちろん誰かが見てくれるのってすごく嬉しい んですけどね。
写真もペイントも基本的には1から10まで1人で始めて終わらせるので、途中で「何やってるんだろう」とかって思うことはあります(笑)

アオヤマハルトのこれから

Q8.これから挑戦したいデザインなんていうのもありますか?

これまで作ってきたものはアイドルの衣装とか親子で着れるようなPOPなペイントが多いのですが、 大人の男の人も違和感なく着れるようなシックなイメージのものを作れるように なりたいです。

白地に黒い線を入れたものを最近作ってみて、そもそものベースを白だけではなくて黒地のシャツに塗ってみるのはどうだろう?と考えて色を反転させてみたり。

今まで白ベースでやってきたので、そこを変えていいのかも問答してますね。

大人が着て様になる服への挑戦。

可愛いとカッコイイが共存したアイテムを生み出してターゲット層の幅も広げたいと思っています。

Q9.今後の目標や展望はありますか?

都内のイベントとかにはちょくちょく出させていただいているのですか、これからもっと県外や地方のイベントにも参加していきたいです。

雑司が谷手創り市や下北沢デイマーケット・ナイトマーケットetc…

定期的に出店している各イベントの情報はアオヤマハルト公式サイトや各種SNSで確認してね☆

今はまだ縫製からはやっていなくて「シャツ屋」ではないのですが、少しずつ交流の幅が広くなってきているので洋服の形などもデザインできるように縫製にも関わっていけたらなとも思いますね。

アオヤマハルトが伝えたいコト

Q10.最後に、この記事を読んでくれてる方に向けて伝えたいことはありますか?

一言でまとめると、「君が乗っている流行は本当に好きなものなの?」ということですかね。
今の若い子たちって、30代40代の人と比べた時に「モノ」よりも「体験」にお金をかけていると思うんです。
人気の俳優の服装を真似してみたり、人気のお店に行って人気のスイーツを食べたり。
SNSの影響もあると思うし、「流行ってるからとか」じゃなくてそれが好きなら良いと思います。
だけど あなたが本当に好きなこと、やってみたいことに対して「周りと違うから恥ずかしい」「浮くかも」とかって理由で敬遠するのって相当勿体無い じゃないですか。
好きなことをやるって物凄くお金もかかるし勇気が必要な場合もあります。
最近は良いものが安く手に入る時代だからこそ、 自分が本当に「イイ」と思うものに十分な時間とお金をかけてもっとイイものを手に入れて欲しい と思います。

アオヤマハルトへの繋がり

アオヤマハルトさんが出店されるイベントはご自身のSNS等で随時確認できるのでチェックしてみてくださいね☆

公式HP⇨http://innerworld.web.fc2.com/
公式通販⇨https://harutoaoyama.stores.jp/
公式Facebook⇨https://www.facebook.com/harutoaoyamaclothet/
公式Instagram⇨https://www.instagram.com/harutoaoyama/

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この記事を書いた人

Trepo編集部

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