
休憩時やリラックスタイムの飲料としてお馴染みの「紅茶」。身近な飲み物ですが、紅茶が持つ健康や美容に関する効果はあまり知られていないのではないでしょうか。
11月1日の「紅茶の日」を機に、一般社団法人ウェルネス総合研究所が「紅茶ポリフェノールラボ」を発足。最新の研究動向を発表する、プレスセミナーが開催されました。
紅茶を飲むことで、どのような効果が期待できるのか? 気になるその内容をご紹介します!
紅茶ポリフェノールは「腸活」に欠かせない存在

甲南女子大学 医療栄養学部 医療栄養学科 准教授の川畑 球一先生は、ポリフェノール全般の多様な作用や腸内細菌叢との相互作用についての講演を行いました。
抗酸化作用でお馴染みのポリフェノールは、フェノール構造を複数持つ化合物群。天然では約8,000種類存在すると言われているそう。
また、さまざまな構造のポリフェノールがそれぞれ特定のタンパク質をターゲットにして、抗がん作用や抗アレルギー作用など、多彩な機能を発揮するのだとか!

ポリフェノールは小腸での吸収率がおよそ10%と低いものの、残りの90%が大腸に到達して腸内フローラと相互作用するそうです。特定の腸内細菌の増殖を促進する効果も期待できるそう。
また、紅茶ポリフェノールの主成分であるテアフラビンも同様に、小腸ではほとんど吸収されず、大腸で腸内フローラと相互作用することが判明。
テアフラビンは他のポリフェノールと比較して安定性が高く、抗肥満作用や便秘改善作用などさまざまな健康効果が確認されているそうです!
血流改善も期待できる!紅茶ポリフェノールの健康効果

静岡県立大学 食品栄養科学部 客員教授 中山 勉先生は、緑茶と紅茶のポリフェノール組成の違いを解説しました。
緑茶にはカテキン類が多く含まれていますが、紅茶ではカテキン類が酸化されてテアフラビンやテアルビジンという物質に変化。これが「紅茶ポリフェノール」です。

紅茶のポリフェノールには、血流の促進・LDLコレステロール濃度の低減・脂質吸収の抑制など、さまざまな健康効果が報告されているそうです。
イギリスで行われた大規模な健康調査結果によると、1日2杯以上の紅茶摂取で「血管疾患」「虚血性心疾患」「脳卒中」などによる死亡率低下が確認されたのだとか!
さらに研究が進むことで、さらなる健康効果や美容効果が発見されるかもしれません。
「紅茶ポリフェノールラボ」の情報発信に、今後も注目したいと思います!








